喪中の方にとっては、お正月に食べる料理に気を遣いますよね。
何を作ったらセーフなのか、何を食べたらいいのかわからない。
そんな方のために、今回は喪中のお正月に作る料理について紹介させていただきます。
正月と言えばおせち料理。喪中の時は?
お正月の定番料理として代表的なのが「おせち料理」ですよね。
では、喪中の方はおせち料理を食べても良いのでしょうか?
結論から言うと、忌中の方は極力避け、喪中の方もできるだけ避けるようにした方がよい。
とされています。
なぜなら、おせち料理は、お正月をお祝いするものであるからです。
おせち料理は、もともと中国から伝わってきた「御節供(おせちくと読みます)」という行事に由来します。
御節供とは、季節ごとの食物を神に供えて、節日を祝うものです。
<節日はかつて5回あった>
・1月7日の人日(じんじつ)
・3月3日の上巳(じょうし)
・5月5日の端午(たんご)
・7月7日の七夕(しちせき)
・9月9日の重陽(ちょうよう)
このように、初めからおせち料理には、行事をお祝いする意味が込められていました。
よって、お祝い事を避ける、とされている忌中や喪中の方は食べない方がよいと思われます。
それでも、家事をラクしたいからおせちは作りたい。
そんなあなたに、食べてもお祝いとしない料理をご紹介します。
おせち料理の中でも作れる!食べれるもの
おせち料理の中身は、地域にもよりますが、平均して20~30種類もの食材があります。
このたくさんの種類の中から、あまり祝いとは関係なさそうなものをピックアップしてみました。
調べた中で、数の子はグレーゾーンです。
子孫繁栄の意味があるので食べても良さそうですが、お祝いに出されるイメージもあります。
気持ちの問題ですが、非常識と思われてもいけませんので、お客様に出すのはやめておいたほうが無難かもしれません。
お祝いを意味する重箱に詰めたり、両端が細くなっている祝い箸で食べるのはやめておきましょう。
喪中のお雑煮は食べてもいいの?
お雑煮は、やはり昔からのお祝いの料理となっており、中に入っているお餅も鏡餅を下げた後のお餅であることが多いので、お雑煮も食べないほうがいいですね。
ただ、「正月は正月らしくお餅が食べたい」という気持ちもわかります。
お餅食べないと正月のような気がしない。
お雑煮は、里芋や大豆、地域によりどんな野菜でも入れていいので、人間の五臓六腑を健康にするという意味あいもあります。
さらにお餅の形にも意味があります。
〇角餅・・・白い壁が建つ=家が栄える
紅白かまぼこなどを入れずに質素に食べる分には問題ないでしょう。
大晦日の年越しそば!忌中、喪中でもOK
ちなみに、大晦日に食べる年越しそばはどうでしょうか。
大晦日の醍醐味は、年越しの瞬間に食べる年越しそばですよね。
年を越す前に食べる人と、後に食べる人に分かれるかと思いますが、
喪中の方でも年越しそばは食べてもOKです。
年越しそばの由来に、
- 蕎麦が細く長いことから延命・長寿を願った
- 蕎麦を切ることで一年間の苦労や借金を切り捨て、翌年に持ち越さないように願った
- 蕎麦は風雨にたたかれてもそののちの晴天で元気になることから健康の縁起を担いだ
- 蕎麦が長いことから、家族の縁などが長く続いていくように願った
正月を祝う、というものではなく、明くる年へのご祈念のようなものとして食べられています。
よって、めでたいことをお祝いするわけではないことから喪中の方でも食べてよいと思われます。
喪中の正月料理まとめ
今回は喪中のお正月でも料理できる、食べてもいい食材や、お雑煮、年越しそばについてご紹介させていただきました。
「お祝いするためのもの」なのか「ご祈念するためのもの」なのかを考えると、食べてもいいのか分かると思います。
「お祝いするためのもの」でなければ大丈夫ですね。
ただ、子供さんが居られる家庭では、喪中の理解が出来ず、エビや数の子食べたいと言われるかもしれません。
家族などで相談しましょう。
料理を作る側としては、おせち料理作るのって大変ですけど、喪中の時は決まったものしか作れないので逆に、食材を揃えるのも少なくていいかもしれません。
気は遣うかもしれませんが、家事としては少しラクかもしれないですね。
今回は、喪中の方のお正月の料理について書かせていただきました。
これから料理をされる方の参考になればと思います。