コンビニコピー機でインクジェットNG!年賀状印刷のタブー事情

お役立ちコラム

年賀状をコンビニのコピー機で印刷できることは御存知でしょうか。

現在はセブンイレブン店舗のマルチコピー機で年賀状はがきをセットすると印刷ができます。

しかし、よく見かける注意文に「インクジェット用のはがきを使ってはダメ」という文章を見かけます。

これは何故ダメなのでしょう。

検索しても、技術的な説明が多くて難しいですよね。

お答えしますと、わからなくても仕方がない事なのです。

コピー機の仕組みが難しいですから。

私は以前に印刷会社に従事していた経験があります。

本記事では、重要な点を理解できるように噛み砕きますのでご安心ください。

今回はインクジェット用のはがきとはどういうものなのか。

何故インクジェット用のはがきがダメなのか。

そもそもコンビニのコピー機の仕組みはどうなっているの?

この3つをお答えしていこうと思います。

インクジェット用はがきというのは?

インクジェット用はがきとはどういうはがきなのか。

日本郵便株式会社様のページにてそのデザインが公表されています。

通常はがきと何も変わらない様な気がします。

ですが、日本郵便局のインクジェット用はがきのコメントにはこう書かれています。

「山桜」をデザインしています。
葉書の通信面に特殊なコートを施しており、色鮮やかな印刷が可能です。

日本郵便株式会社ホームページより引用

このはがきの「通信面」という言葉が気になりますね。

大丈夫です、わかりやすく説明します。

はがきの表面は「宛名面」と呼称されています。

従って裏面が「通信面」となります。

現在では、インターネット回線を通じて情報のやり取りができますが、はるか昔の時代では紙だけの通信手段でした。

紙に伝えたい内容を記して様々な情報のやり取り、家族の安否や、戦争では暗号として用いられています。

1952年から、進化した通信手段の一つとして世間一般に浸透するようになった「年賀状はがき」もその時の名残から呼ばれるようになっています。

そのはがきの進化した最たるものがインクジェット用はがきの通信面なのですね。

さて、日本郵便株式会社様は続けて気になるキーワードを書かれています。

なにやら通信面に特殊なコートを施しているようです。

どうやらココにコンビニのマルチコピー機でインクジェット用はがきを使用してはならない秘密が隠されていそうです。

インクジェット用はがきとコンビニのコピー機

日本郵便株式会社様が仰っている特殊なコートをさらに噛み砕くとするなら「特殊なコーティング処理を通信面に施してある」という意味になります。

これをさらに噛み砕くとすると、「インクジェット用」という呼称で呼ばれているなら「インクジェット専用のコピー機」があるのです。

ここからは以前に私が印刷会社に従事していた経験になりますが、インクジェット用のコピー機は、その構造の中にインクを吹き付けるノズルがあり、それをはがきに塗布する形式で印刷する仕組みです。

その特殊なコーティング処理は、インクを最速で乾かせるための技術の一つとして取り入れられています。

ではコンビニのマルチコピー機は、インクジェット用の印刷機なのでしょうか。

答えは「インクジェット用のコピー機ではない」となります。

各コンビニのマルチコピー機のほとんどは「トナー方式」の印刷を採用しています。

トナーコピー機と、インクジェットコピー機の2つは名称も違うように印刷方法もまるで違います。

構造が違うものに、インクジェット用のはがきを使用すれば出てくる結果は印刷ができない。

つまり、故障してしまうのです。

ここでは各コンビニのコピー機はトナー方式を採用していて、インクジェット用のはがきを使用すると故障するという所までわかりました。

壊れる場所はどこ?コピー機の仕組みを知ろう

そもそもコピー機とはどういう仕組みなのでしょうか。

ここまでで「トナー方式」と「インクジェット方式」が登場してきました。

先程、私がインクジェット方式について少し触れました。

では、ここではコンビニで主流となっているトナーコピー機の仕組みと、トナー方式にインクジェット用はがきをトレイに入れて印刷したらどこで故障が発生するのか。

そこまでの流れを順を追って説明していこうと思います。

トナー方式の仕組み

トナーとは非常に小さな粒状(0.005mm)で、粉の性質を持ちます。

トナーの仕組みに関して、Fuji Xerox様のページで印刷の仕組みを事細かに紹介されています。

原稿の読み取り部分を一部抜粋致します。

コピー原稿に白い光を照射し、その反射光を逐次CCDイメージセンサーに導くことでイメージを読み込みます。
CCDイメージセンサーは当てられた光の強弱を電気信号に変換する性質を持った半導体でできており、この性質を利用してコピー原稿のイメージをデジタルデータへと変換します。

Fuji Xerox様のホームページより引用

カラーコピーの3つのプロセス : 富士ゼロックス
カラーコピーを行う複合機では、コピー原稿をセットしスタートボタンを押すと、「原稿読み込み」「イメージ変換」「プリント」という3つのプロセスでコピーを完成させます。各プロセスについて説明します。

恐らくあなたは(いったい何を言っているの…)という表情をされているかと思います。

でも大丈夫です。

私から説明しますと、ここはそういうものなのだなと思っていてくれるだけでいいです。

コンピューターは、人間が本来会話で使う言語を理解するのが非常に苦手なのです。

そこで電気信号に変換するセンサーでスキャンし、コンピューターが理解できるデジタルデータへと変換するのです。

コンピューターは画像の形を捉えるのではなく、形を数字として置き換えることでコンピュータ自身の驚異的な処理能力を発揮する下ごしらえの準備をしているものと思っていてください。

イメージ変換

さて、印刷機で画像を読み込ませたデータをデジタルデータへと変換させてコンピューターが理解できる準備段階まで行いました。

次のイメージ変換ではどのような作業をしているのでしょうか。

Fuji Xeroxさんの説明文を一部抜粋致します。

色の階調がない4色のトナーでフルカラープリントが可能となるのはスクリーン処理を行うためです。スクリーン処理とは絵の具のように色を混ぜ合わせるのではなく、色点(色線)の数や密度で色の階調を作り出す処理です。
人の目には色点の密度が低いほど色は薄く、密度が高いほど色は濃く見える性質があります。この性質を利用してYellow、Magenta、Cyan、Black各色ごとに点の密度をコントロールし、それらの色点(色線)を組み合わせることで、フルカラーを表現します。

Fuji Xerox様のページより引用

イメージ変換 : 富士ゼロックス
色の階調がない4色のトナーでフルカラープリントが可能となるのはスクリーン処理を行うためです。スクリーン処理とは絵の具のように色を混ぜ合わせるのではなく、色点(色線)の数や密度で色の階調を作り出す処理です。

これは要するに人が色を知覚するメカニズムを利用しているということです。

普段の私達の世界では服や、車のボディーカラー、動物の体毛の色等、全ては光の反射によって目から得られた情報を脳に送り、混ぜ合わさった色として認識しています。

コンピューター処理ではこのやり方は苦手な為、一つの範囲内にそれぞれの色の密度を設け、色が混ぜ合わさった様に錯覚させているのです。

カメラ等の性能表でもdpiという単位で目にしたことがあると思います。

これはdot per inchの略称で、1inchの中にどれだけ色の密度を設けられるかという基準で用いられています。

dot=点という表現でコンピューターは画像を表示している所までの工程でイメージ変換は終了します。

次のプリント工程を見てみましょう。

プリント工程

次はイメージ変換を経て、どのようにして印刷口まで出るのか。

ここではコピー機の構造を画像付きで紹介致します。

全体で5つの工程に分けられており、最後の定着工程をもって印刷が完了となります。

Fuji Xerox様の画像より引用

プリントの原理 : 富士ゼロックス
ゼログラフィーは、感光体という半導体を用いて、1.帯電→2.露光→3.現像→4.転写→5.定着という5つのプロセスでプリントを行います。

画像を見てわかるように感光体というドラムを使って付着したトナーを最終工程の定着ロールまで運んで行ってます。

私の経験則から言うと、最後の定着ロールまでインクジェットのはがきが到達すると故障となります。

では最後の定着ロールではどのような作業を行っているのでしょうか。

転写された直後のトナーは紙の上に乗っているだけなので、すぐに剥がれてしまいます。そのため、定着ロールで熱と圧力をかけ、トナーを溶かして紙に染み込ませることにより、剥がれないように定着させます。
こうしてコピーが完成します。

Fuji Xerox様のページより引用

プリントの原理 : 富士ゼロックス
ゼログラフィーは、感光体という半導体を用いて、1.帯電→2.露光→3.現像→4.転写→5.定着という5つのプロセスでプリントを行います。

定着ロールで熱と圧力をかけて、トナーを溶かしているのです。

もちろん、その前の工程でインクジェット用のはがき自体の働きにより、上手くトナーが付着していない不具合は出ていると思いますが、通信面のコーティングを定着ロールで溶かして、溶けたコーティング生地が定着ロールに付着したままになるのです。

従って、次に印刷するはがきが通常の年賀はがきだとしても定着ロールにコーティング生地が付着したままになっていて、トナー印刷自体ができなくなります。

これがコンビニのトナーコピー機でインクジェット用のはがきを使用してはならない全容となります。

まとめ

インクジェット用のはがきは通信面に特殊なコーティング処理を施しているので、インクジェットプリンターのみ使用されることをお勧めします。

また、コンビニのマルチコピー機はトナー方式のコピー機なのでインクジェット用のはがきを使用すると故障の原因となるので絶対止めてください。

万が一、トナーコピー機でインクジェット用のはがきを使用してしまった場合、故障する場所は定着ロールですので、今後も継続して印刷ができない状態になります。

印刷する前に最終確認を怠らないようにしましょう。

年賀状印刷を始め、様々なことができるコンビニのマルチコピー機ですが、禁止事項を知らないとコンビニ店員、印刷者共にお互い損な結果になり兼ねません。

ほんの一部ですが、マルチコピー機の構造や禁止事項の理由等を記事にして、両者のトラブル発生低減の一助となればと思い立ったのがきっかけです。

年賀状を作成したら新しい年が近付いてくるのですから、年の瀬に嫌な思いせず、新しい気持ちで迎えたいものですね。

タンサック編集部

こんにちは。タンサックと申します。
このサイトの名前にもなっているタンサックは、「探索」という意味です。
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